不法行為における時効の基本ルール

2026年7月15日(水曜日)

不法行為による損害賠償請求には時効がありますが、

被害者に「判断能力がない」場合はどうなるのでしょうか。

今回は、ブログ読者の皆さんに知っておいてほしい時効の基本ルールを解説します。

1. 精神上の障害で判断能力がない場合

精神上の障害などが原因で、自分の行為の結果を判断する能力(事理弁識能力)が常にない状態のケースです。

このとき、成年後見人などの「法定代理人」がいない場合は、

その状態が解消されるか、新たな法定代理人が決まるまで時効の完成が猶予されます(民法158条)。

2. お酒に酔った「酩酊状態」の場合

では、お酒に酔った状態のときはどう扱われるのでしょうか。

一時的な泥酔であれば、原則として通常通り時効のカウントは進みます。

しかし、アルコール中毒や病的酩酊などで強い意識障害に陥り、

長期間にわたって判断能力を全く欠く状態が続いてしまう場合は異なります。

この場合は例外的に上記のルールが類推適用され、法定代理人が選任されるまで時効が完成しないと主張できる余地があります。

万が一のトラブルの際、被害者の状態によって時効の期限が変わる可能性があるため、ぜひ覚えておきましょう。

参考文献:
https://keiyaku-watch.jp/media/hourei/fuhokoi/

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