2項道路（二項道路）について2

今回は、2項道路を購入する際の注意点を取り上げます。

 

◎セットバック
セットバックとは日本語で後退を意味します。
セットバックは主に2種類あります。
1つは、
法42条2項道路における敷地のセットバックを指しています。
もう1つは、段形後退ともいい、道路などへの日照を妨げないためや風通し等を考慮し、
建物を下の階から上の階に向かうにしたがって順次後退させ、階段状の外観になった建物のことや建築物の上層を引っ込ませることを指しています。

 

◎法42条2項道路におけるセットバック
建築基準法第42条2項では、幅員4ｍ未満の道路では、
「その中心線からの水平距離2メートルの線をその道路の境界線とみなす」と定められています。
道路の中心線から2メートルの範囲は、道路の境界線とみなすため、その部分に関しては建築物を建築することができないという意味です。
つまり、
法42条2項道路に接地する住宅が建て替えなどを行う時には、法42条2項道路の中心線から2メートルの範囲までセットバックをすること、
つまり法42条2項道路に接地する敷地をセットバックさせることが求められるのです。
法42条2項道路に接地する土地では、建物や塀などを建築することができない部分が発生することになります。

※法42条2項道路の定義は前回のブログをご参照ください！

 

◎法42条2項道路に接地する土地や住宅を購入する時に注意したい点
建て替え時には、以前よりも敷地面積が狭くなり、建物面積も狭くならざるを得ないケースもあるため注意しましょう。
一方が川、崖、線路などに接する法42条2項道路に接地する土地や住宅を購入するときは、
建て替え時には
法42条2項道路の中心線からではなく、川や崖などとの境界線から4ｍの位置までセットバックすることが求められることに注意しましょう。

 

いかがでしょうか、
こういった知識が少しあると物件検索がしやすくなるのではないでしょうか。
物件情報などで「SB（後退）要」とあったら、
実際にどのくらいセットバックが必要か確認しましょう。