日本の建築の歴史4
第4回目は、江戸時代の建築物についてです。
長く続いた江戸時代にはさまざまな建築様式が生まれました。
住宅の多様化が進み、職業や身分によって人々の住む家が大きく変わります。
士農工商を体現化するような建築事情ですね。
地方の農村では茅葺屋根(かやぶきやね)の住宅が発達。
世界文化遺産の白川郷などが茅葺屋根の代表格。
特徴として、
棒状の多年草をいくつも束ねて葺くことで導水効果が生まれ雨漏れに強い屋根である、
高い遮熱性・断熱性・吸音性を発揮、
隙間があることから通気性がよい、
といったところが挙げられます。
一方、人口が密集する江戸の町では、「長屋」と呼ばれる集合賃貸住宅が一般的な住居でした。
長屋は、界壁と呼ばれる壁あるいは床(天井部分)を共用するだけで、それ以外の空間を他の部屋と共用することはありません。
またそれぞれの住戸には、外部から直接出入りできることが必要になります。
今で言うところの、「テラスハウス」や「タウンハウス」です。
では身分ではトップクラスの武士はどのような暮らしをしていたのでしょう。
参勤交代制度に伴い、幕府は全国から来る大名達の住居を江戸に用意し、
上級家臣は城の近く、
足軽などの下級武士は城の周辺部など、
大名達の居住エリアを身分によって区別していました。
新潟県新発田市にある「足軽長屋(あしがるながや)」は、
江戸時代末期における新発田藩の足軽長屋で、藩政当時のままの姿で現存しています。
当時の下級武士が住んでいたそうです。
https://niigata-kankou.or.jp/spot/5512
↓写真は、世界文化遺産の白川郷
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