西洋の建築の歴史17
第17回目は、シカゴ派についてです。
いきなり、ヨーロッパからアメリカに飛びます。
1871年にアメリカでシカゴ大火が発生します。
復興するにあたり、市街地では木造が禁止されました。
シカゴの産業基盤が鉄だったこともあり、新しい鉄骨造が中心となりました。
柱と鍼を均等に架ける「ラーメン構造」により、
建物を軽量化し、高層建築物が次々に建てられました。
また、エレベーターの技術も生み出されました。
鉄骨をレンガやテラコッタ等で覆い、
火災の熱から鉄を守る耐火被覆システムも考案されました。
シカゴ派の代表例:カーソン・ピリー・アンド・スコット百貨店(アメリカ・シカゴ)
設計は、ルイス・サリヴァン。
鉄骨を耐火被覆材で保護し、耐火鉄骨造を採用。
横長の窓は、機能性とデザイン性を兼ね備えています。窓は、両脇に上げ下げ窓を配しています。
1-2階の鋳鉄の曲線装飾がショーウィンドウを飾ります。
ルイス・サリヴァンの有名な言葉に、「Form follows function (形態は機能に従う)」という言葉があります。
デザインは、機能性を追求することで、おのずとよいものになる、という思想です。
オーディトリアム・ビル(アメリカ・シカゴ)もサリヴァンの設計。
シカゴ派の代表例:リライアンスビル(アメリカ・シカゴ)
細身の柱を上下に連続させることで、
重量感を軽減しています。
ダニエル・バーナムとジョン・ルートが設計。
↓写真は現在のシカゴの街並み。
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