遺言・遺留分(もし被相続人が死亡するに際して、何の意思表示もしなければ一体どうなるのか)

2017年2月13日(月曜日)

皆さんこんばんは利回りくんです。

今日は「遺言・遺留分」についてご説明いたします。

 

①遺言とは

もし被相続人が死亡するに際して、何の意思表示もしなければ、民法の相続人・相続分の規定に従って相続が進められています。

従って法定されている相続人・相続分となる者、異なる額を相続させたい場合には、その意思を書き残したりしなければなりません。

これを遺言と言います(特に遺言によって財産を贈与することを遺贈と言います)。

 

遺言は、遺言者(遺言した人)の最終的な自由な意思を尊重し、確保しようとする制度です。

従って、他人の意志が入り込まないようにするため、遺言は、法律が決めた一定の方式によらなければなりません。

 

また、遺言は、未成年者でも満15歳以上であればすることができ、行為能力は不要です。従って被保佐人等も遺言をすることが出来ます。

更に遺言はいつでも撤回することが出来ます。遺言の撤回は、遺言の方式によらなくても、遺言と異なる処分を生前にしたり、故意に遺言書を放棄したりしても、同様の効力が生じます。

 

遺言の能力は遺言者の死亡の時から生じるのが原則です。ただ、遺言に停止条件が付けられていて、その条件が遺言者の死後に成就した場合には、条件成就時から遺言の効力が生じます。

 

尚、遺言には、検認という、遺言書の偽造等を防止する手続きがありますが、これは、遺言の有効無効とは無関係です。

 

②遺留分とは

遺言者は、遺言によって自己の財産をどれだけ受け取らせるかを決めることが出来ますが、

これを無制限に認めると、最も身近な配偶者や子等が遺言者の死後に、苦しい生活を強いられる可能性があります。

そこで遺言があっても、兄弟姉妹以外の相続人は、最低限の取り分として、一定額を確保することが出来ます。

 

次回は「物権変動:所有権の移転時期」についてご説明致します。

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