不動産価格の動向　③金利環境の影響

日銀の金融政策転換に伴い、2023年後半から住宅ローンの金利が上昇傾向にあります。
固定金利型では1%台前半から2%前後へと上昇し、変動金利型も徐々に引き上げられています。
この金利上昇は、特に借入依存度の高い購入層に大きな影響を与えています。

 

住宅購入市場：
金利上昇による借入可能額の減少や返済負担額の増加が購入意欲を抑制。
特に首都圏の高額物件市場では慎重な姿勢が広がっています。

 

投資市場：
利回りと金利のスプレッド縮小により、キャッシュフローの見通しが厳しくなり、物件選定基準が厳格化。
特に低利回り物件は人気が落ち、高い利益が見込める物件が好まれています。

 

一方で、自己資金比率の高い富裕層や法人投資家は、競争の緩和を好機と捉え、
優良物件取得への積極的な動きも見られ、市場の二極化が進んでいます。