同時履行の場合、債権者が履行の提供をしていることとは?。。

2016年10月15日(土曜日)

こんにちは、利回りくんです!

今回は「同時履行の場合、債権者が履行の提供をしていること」について説明したいと思います。

以下のケースの場合一体どうなるのでしょうか?

 

【Q】

例えば、Aさんが自分の持っている土地をBさんに売却し4月1日にAさんは建物を引き渡し、

Bさんは1000万円を支払うという内容の売買契約が結ばれたとします。

 

この場合売主であるAさんは、Bさんに「4月1日に引き渡す」という約束をした以上、

4月1日にBさんにこの建物を引き渡す義務があります。

 

あた、買主であるBさんは、Aさんに「4月1日に1000万円支払う」という約束をした以上、

4月1日にAさんに1000万円を支払う義務を負うことになります。

 

では、4月1日にBさんが、Aさんに対して、「お金の準備はまだできていないけど、

4月1日に建物を引き渡すと約束したのだから、建物を引き渡せ」と請求してきた場合、

Aさんは建物の引き渡しを拒むことは出来ないのでしょうか?

 

【A】

この場合、いくら約束の日が来ているとはいえ、Bさんが代金を支払っていないのに

Aさんだけが建物を引き渡さなければならないというのでは、あまりにAさんはがかわいそうです。

 

そこでAさんは、「Bさんが約束を果たしてくれない以上、私も約束を果たさない」と言って建物の引き渡しを拒むことが出来ます。

 

このように、相手方がその債務の履行を提供するまでは、原則として、自己の債務の履行を拒むことが出来る権利のこと同時履行の抗弁権といいます。

 

ここで、BさんがAさんさんに建物の引き渡しを請求したり、損害賠償請求や契約の解除をするためには、

自分自身の義務を果たすこと、つまり「履行の提供」をしておかなければなりません。

 

したがって、Bさんは、実際に1000万円の代金をAさんのところに持参する(現実の提供)か、

Aさんが代金の受領を拒絶しているような場合でも銀行から融資を受ける旨の契約を取り付けたうえで、

Aさんに受領を催告する(口頭の提供)をして初めて建物の引き渡しなどを請求することが出来るのです。

 

次回は「同時履行の関係」に止められるかどうかの判例についてお話致します!

では次回をお楽しみに!

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