配信的悪意者に対しては、登記が無くても所有権の取得を対抗することが出来るのか

2017年2月26日(日曜日)

皆さんこんにちは、利回りくんです。

今日は「配信的悪意者」についてお話しいたします。

 

配信的悪意者」とは

例えば、Aさんの所有する土地をBさんが購入するという売買契約が締結された後に、Aさんがその土地をCさんに二重に譲渡してしまった場合、仮にCさんが悪意の第三者に該当する場合でも、BさんがCさんに勝つためには登記が必要です。

では、Cさんが先に土地を買ったBさんに、「登記をすればあなたを殺す」と脅迫して登記の申請を妨害し、Aさんからその土地を買って登記を備えていた場合でも、BさんCさんに勝てないのでしょうか?

 

【配信的悪意者】

              ①売買契約

[ 土地 ]A(売主)--------------B(買主)

        ┃                  (未登記)

   ②売買契約┃                    ┃

          ┃                    ┃

   (登記)  C(配信的悪意者)  ←----------

              ③所有権を主張できるか

 

このようなひどいやり方で土地を手に入れたCさんに勝つために登記が必要であるとするのでは、Bさんがかわいそうです。

そこで、Cさんのような単なる悪意者ではなく、配信的悪意者に対しては、登記が無くても所有権の取得を対抗することが出来るこになっています。

尚、配信的悪意者に該当するものとして、以下のようなケースがあります。

 

【配信的悪意者の具体例】

①詐欺または脅迫によって第一買主の登記の申請を妨げた第二買主

②第一買主の為に登記を申請する義務を負う第三者

③第一買主が登記を備えていないことに乗じ、第一買主に高値で売りつけて不当な利益を得る目的で第二買主となったものなど

 

次回は、「第三者の範囲」について解説致します。

ではまたー☆

 

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